○旅館業法施行条例
昭和三二年一〇月二二日
条例第六三号
〔旅館業施設衛生措置基準等に関する条例〕を公布する。
旅館業法施行条例
(昭四九条例六六・改称)
旅館業施設衛生措置基準等に関する条例(昭和二十三年九月東京都条例第百九号)の全部を改正する。
(趣旨)
第一条 この条例は、旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号。以下「法」という。)の規定による宿泊者の衛生に必要な措置等の基準その他必要な事項を定めるものとする。
(平一五条例五八・全改)
(社会教育施設等)
第二条 法第三条第三項第三号の規定に基づく施設は、次のとおりとする。
一 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第百三十四条第一項に規定する各種学校で、その教育課程が同法第一条に規定する学校(大学を除く。)の教育課程に相当するもの
二 図書館法(昭和二十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する図書館
三 前二号に掲げる施設のほか、博物館、公民館、公園、スポーツ施設その他これらに類する施設のうち、主として児童の利用に供されるもの又は多数の児童の利用に供されるもので、特に知事が必要と認めて指定するもの
2 知事は、前項第三号の規定により施設を指定するときは、告示によりこれをしなければならない。
(昭四九条例六六・追加、平一七条例六一・平一九条例一一六・一部改正)
(意見聴取)
第三条 法第三条第四項に規定する条例で定める者は、次のとおりとする。
一 施設が国の設置するものであるときは、当該施設の長
二 施設が地方公共団体の設置するものであるときは、当該施設を所管する地方公共団体の長又は教育委員会
三 施設が国及び地方公共団体以外の者の設置するものであるときは、当該施設を監督する行政庁、監督する行政庁がないときは当該施設の存する市町村(保健所を設置する市を除く。)の長
(昭四九条例六六・追加、昭五五条例七八・平二四条例四八・一部改正)
(宿泊者の衛生に必要な措置等の基準)
第四条 法第四条第二項の規定による条例で定める措置の基準は、次のとおりとする。
一 営業施設については、次の換気措置を講じること。
イ 換気のために設けられた開口部は、常に開放しておくこと。
ロ 機械換気設備を有する場合は、十分な運転を行うこと。
ハ 客室内の空気中の炭酸ガスは、〇・一五パーセント以下とすること。
二 営業施設の採光及び照明は、次に掲げる照度を有するようにすること。
イ 客室、応接室及び食堂 四十ルクス以上
ロ 調理場及び配ぜん室 五十ルクス以上
ハ 廊下及び階段 常時二十ルクス以上(深夜(午後十一時から翌日の午前六時までの間をいう。)においては、十ルクス以上)
ニ 浴室、脱衣室、洗面所、便所等 二十ルクス以上
三 営業施設については、次の防湿措置を講じること。
イ 排水設備は、水流を常に良好にし、雨水及び汚水の排水に支障のないようにしておくこと。
ロ 客室の床が木造であるときは、床下の通風を常に良好にしておくこと。
四 客室、応接室、食堂、調理場、配ぜん室、玄関、浴室、脱衣室、洗面所、便所、廊下、階段等は、常に清潔にしておくこと。
五 寝具類については、次の措置を講じること。
イ 布団及びまくらには、清潔なシーツ、布団カバー、まくらカバー等を用いること。
ロ シーツ、布団カバー、まくらカバー及び寝間着は、宿泊者ごとに交換し、洗濯すること。
ハ 布団及びまくらは、適当な方法により湿気を除くこと。
六 客室には、次に掲げる基準を超えて宿泊者を宿泊させないこと。
イ ホテル営業、旅館営業及び下宿営業
一客室の東京都規則(以下「規則」という。)で定めるところにより算定した有効部分の面積(以下「有効面積」という。)三平方メートルについて 一人
ロ 簡易宿所営業
有効面積一・五平方メートルについて 一人
七 客室にガス設備を設ける場合には、次の措置を講じること。
イ 宿泊者の見やすい箇所に、元栓の開閉時刻及びガスの使用方法についての注意書を提示しておくこと。
ロ 元栓は、各客室の宿泊者の安全を確かめた後でなければ開放しないこと。
八 浴室については、次の措置を講じること。
イ 湯栓及び水栓には、清浄な湯水を十分に供給すること。
ロ 浴槽は、一日一回以上換水し、清掃すること。
ハ 共同浴室にあつては、使用中は、浴槽を湯水で常に満たしておくこと。
ニ 温泉法(昭和二十三年法律第百二十五号)第二条第一項に規定する温泉を貯留する貯湯槽(以下単に「貯湯槽」という。)を使用するときは、次の措置を講じること。
(1) 貯湯槽内部の汚れ等の状況について随時点検し、規則で定めるところにより、定期的に清掃及び消毒を行うこと。
(2) 貯湯槽内の湯を規則で定める温度以上に保つこと。ただし、これにより難い場合には、塩素系薬剤により湯の消毒を行うこと。
ホ ろ過器等を使用して浴槽水を循環させるときは、次の措置を講じること。
(1) ろ過器は、規則で定めるところにより、定期的に逆洗浄等を行い、生物膜等ろ材に付着した汚れを除去するとともに、内部の消毒を行うこと。
(2) 浴槽水を循環させるための配管は、規則で定めるところにより、定期的に内部の消毒を行うこと。
(3) 集毛器は、規則で定めるところにより、定期的に清掃を行い、内部の毛髪、あか、ぬめり等を除去すること。
(4) 浴槽水は、塩素系薬剤により消毒を行い、遊離残留塩素濃度が一リットルにつき〇・四ミリグラム以上になるように保つこと。ただし、これにより難い場合には、塩素系薬剤による消毒とその他の方法による消毒とを併用し、レジオネラ属菌が検出されない水質を維持すること。
(5) 浴槽水については、規則で定めるところにより、定期的に水質検査を行うこと。
ヘ ニ及びホの規定による清掃、消毒、検査等の実施状況を記録し、三年間保存すること。
九 洗面所には、清浄な湯水を十分に供給すること。
十 客室、脱衣室等に、くし、コップ等を備え付ける場合には、清潔なものとし、宿泊者ごとに取り替えること。
十一 便所に備え付ける手ぬぐい等は、清潔なものとし、宿泊者ごとに取り替えること。
十二 旅館業を営む者(以下「営業者」という。)は、前各号に規定する宿泊者の衛生に必要な措置を適正に行うため、原則として営業施設ごとに、管理者を置くこと。ただし、営業者が自ら管理者となつて管理する営業施設については、この限りでない。
(平一五条例五八・全改)
(宿泊を拒むことができる事由)
第五条 法第五条第三号の規定による条例で定める事由は、次のとおりとする。
一 宿泊しようとする者が、泥酔者等で、他の宿泊者に著しく迷惑を及ぼすおそれがあると認められるとき。
二 宿泊者が他の宿泊者に著しく迷惑を及ぼす言動をしたとき。
(昭四九条例六六・旧第十二条繰下・一部改正、平一五条例五八・旧第十四条繰上・一部改正)
(営業者の遵守事項)
第六条 営業者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
一 客室の入り口には、室番号又は室名を表示しておくこと。
二 客室には、定員を表示した案内書、表示板等を備え付けること。
三 玄関帳場及び客室には、宿泊料を表示した案内書、表示板等を備え付けること。
四 営業施設には、営業従事者名簿を備え付け、規則で定める事項を記載しておくこと。
(昭四九条例六六・旧第十三条繰下、平一五条例五八・旧第十五条繰上・一部改正)
(ホテル営業の施設の構造設備の基準)
第七条 旅館業法施行令(昭和三十二年政令第百五十二号。以下「政令」という。)第一条第一項第十一号の規定によるホテル営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
一 宿泊者の利用しやすい位置に、受付等の事務に適した広さを有する玄関帳場を設置すること。
二 宿泊定員及び利用形態に応じた十分な広さのロビー及び食堂を有すること。
三 調理場は、次の構造設備の基準によること。
イ 壁、板その他適当な物により、他の部屋等から区画されていること。
ロ 宿泊者に食事を供給するのに支障のない広さを有すること。
ハ 出入口、窓その他開閉する箇所には防虫設備を、排水口には防そ設備を設けること。
ニ 十分な能力の換気設備を有すること。
四 客室は、次の基準によること。
イ 一客室の規則で定める構造部分の合計床面積は、政令第一条第一項第二号イ又は第三号に規定する面積以上であること。
ロ 睡眠、休憩等の用に供する部屋は、窓からの採光が十分に得られる構造であること。
五 宿泊者を宿泊させるために十分な数量の寝具類を有すること。
六 寝具類の収納設備は、寝具類の数量に応じた十分な広さを有すること。
七 浴室は、次の基準によること。
イ 洋式浴室の浴槽は、利用者ごとに浴槽水を取り替えることができる構造設備であること。
ロ 共同用の浴室又はシャワー室を設ける場合には、宿泊定員及び利用形態等を勘案し、十分な広さの脱衣室を付設すること。
ハ 和式浴室を設ける場合には、十分な数の上り湯栓及び水栓を有すること。
ニ ろ過器等を使用して浴槽水を循環させる場合には、次の構造設備の基準によること。
(1) ろ過器は十分なろ過能力を有し、ろ過器の上流に集毛器が設置されていること。
(2) ろ過器のろ材は、十分な逆洗浄が行えるものであること。ただし、これにより難い場合には、ろ材の交換が適切に行える構造であること。
(3) 循環させた浴槽水を、打たせ湯、シャワー等に再利用しない構造であること。
(4) 浴槽からあふれた湯水を再利用しない構造であること。
(5) 入浴者の浴槽水の誤飲、飛まつの吸引等による事故を防止するための措置が講じられた構造であること。
(6) 循環水取入口は、入浴者の吸込事故を防止するための措置が講じられた構造であること。
八 客室にガス設備を設ける場合には、次の基準によること。
イ 専用の元栓を有すること。
ロ ガス管は、耐食性を有し、ガスの供給が容易に中断されないものであり、かつ、容易に取り外すことができないように接続されていること。
九 便所は、次の基準によること。
イ 各階に設置し、防虫及び防臭の設備並びに手洗設備を有すること。
ロ 便所を付設していない客室を有する階には、男子用と女子用とを区分した共同便所を設け、規則で定める宿泊定員に応じた数の便器を設置すること。
十 共同洗面所を設ける場合には、規則で定める数の給水栓を設置すること。
(平一五条例五八・追加)
(旅館営業の施設の構造設備の基準)
第八条 政令第一条第二項第十号の規定による旅館営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。ただし、第二号及び第三号の基準は、修学旅行等おおむね五十人以上の団体を宿泊させる旅館営業の施設(以下「団体宿泊旅館」という。)についてのみ適用する。
一 客室と他の客室、廊下等との境界は、壁、ふすま、板戸又はこれらに類する物を用いて区画すること。
二 調理場を設ける場合には、配ぜんに支障が生じないような十分な広さを有する配ぜん室を付設すること。
三 前号の配ぜん室には、食器戸棚及び高さ七十五センチメートル以上の配ぜん台を設けること。
2 前条第三号の規定は、旅館営業の施設に調理場を設ける場合に準用する。
3 前条第四号から第十号までの規定は、旅館営業の施設について準用する。この場合において、同条第四号イ中「政令第一条第一項第二号イ又は第三号」とあるのは「政令第一条第二項第二号又は第三号」と読み替えるものとする。
(平一五条例五八・追加)
(簡易宿所営業の施設の構造設備の基準)
第九条 政令第一条第三項第七号の規定による簡易宿所営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
一 宿泊者の利用しやすい位置に、宿泊者の履物を保管する設備を設けること。
二 一客室の規則で定める構造部分の合計床面積は、三平方メートル以上であること。
三 客室の規則で定める構造部分の合計延べ床面積は、政令第一条第三項第一号に規定する面積以上であること。
四 階層式寝台を設ける場合は、二層とすること。
五 多数人で共用しない客室を設ける場合には、その客室の延べ床面積は、総客室の延べ床面積の二分の一未満とすること。
2 第七条第三号の規定は、簡易宿所営業の施設に調理場を設ける場合に準用する。
3 第七条第四号ロ及び同条第五号から第十号まで並びに前条第一項第一号の規定は、簡易宿所営業の施設について準用する。
(平一五条例五八・追加)
(下宿営業の施設の構造設備の基準)
第十条 政令第一条第四項第五号の規定による下宿営業の施設の構造設備の基準は、次のとおりとする。
一 一客室の規則で定める構造部分の合計床面積は、四・九平方メートル以上であること。
二 各客室には、押し入れを設けること。
2 第七条第三号の規定は、下宿営業の施設に調理場を設ける場合に準用する。
3 第七条第四号ロ及び第七号から第十号まで並びに第八条第一項第一号の規定は、下宿営業の施設について準用する。
(平一五条例五八・追加)
(衛生措置基準の特例)
第十一条 知事は、ホテル営業、旅館営業又は簡易宿所営業の施設のうち、季節的に利用されるもの、交通が著しく不便な地域にあるものその他特別の事情があるものについては、規則で、第四条第二号及び第六号に規定する基準に関し必要な特例を定めることができる。
(昭四九条例六六・旧第十四条繰下・一部改正、平一五条例五八・旧第十六条繰上・一部改正)
(構造設備基準の適用除外)
第十二条 旅館業法施行規則(昭和二十三年厚生省令第二十八号)第五条第一項の施設について、その構造設備が第八条及び第九条の基準による必要がない場合又はこれらの基準により難く、かつ、公衆衛生上支障がないと認める場合は、次の各号に掲げる営業について、それぞれ当該各号に掲げる基準を適用しないことができる。
一 旅館営業 第八条第一項第二号同条第二項において準用する第七条第三号並びに第八条第三項において準用する第七条第五号第六号第七号ロ及びハ、第九号並びに第十号の基準
二 簡易宿所営業 第九条第一項第一号及び第五号同条第二項において準用する第七条第三号並びに第九条第三項において準用する第七条第五号第六号第七号ロ及びハ、第九号並びに第十号の基準
2 前項に定める場合のほか、旅館営業、簡易宿所営業又は下宿営業について、その構造設備が第八条第二項第九条第二項及び第十条第二項において準用する第七条第三号並びに第八条第三項第九条第三項及び第十条第三項において準用する第七条第九号及び第十号の基準による必要がない場合又はこれらの基準により難く、かつ、公衆衛生上支障がないと認める場合は、これらの基準を適用しないことができる。
(平一五条例五八・追加)
(委任)
第十三条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
(昭四九条例六六・旧第十五条繰下・一部改正、平一五条例五八・旧第十七条繰上・一部改正)
付 則
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(昭和四九年条例第六六号)
この条例は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。
附 則(昭和五五年条例第七八号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(昭和六一年条例第五〇号)
この条例は、昭和六十一年六月二十四日から施行する。
附 則(平成一五年条例第五八号)
1 この条例は、平成十五年四月一日から施行する。
2 この条例の施行の際、現に法第三条第一項の規定により経営の許可を受けている営業施設及び現に当該許可の申請がされている施設については、この条例による改正後の旅館業法施行条例第七条第七号ニ(1)及び(4)(第八条第三項、第九条第三項及び第十条第三項において準用する場合を含む。)の規定は適用しない。ただし、この条例の施行の日以後に、営業施設の浴室を増築し、若しくは改築し、又は大規模な修繕をする場合は、この限りでない。
附 則(平成一七年条例第六一号)
この条例は、平成十七年四月一日から施行する。
附 則(平成一九年条例第一一六号)
この条例は、学校教育法等の一部を改正する法律(平成十九年法律第九十六号)の施行の日から施行する。
(施行の日=平成一九年一二月二六日)
附 則(平成二四年条例第四八号)
1 この条例は、平成二十四年四月一日から施行する。
2 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(平成二十三年法律第百五号)附則第十九条の規定により、特別区又は保健所を設置する市が条例で定める施設とみなされる場合におけるこの条例による改正後の旅館業法施行条例第三条第三号の規定の適用については、同号中「市町村(保健所を設置する市を除く。)」とあるのは、「特別区又は市町村」と読み替えるものとする。